カーブミラーが設置されてある交差点の指導方法


 

 カーブミラーが設置されてある交差点は、

 「一時停止をしても安全確認ができず構築物等によって視界を妨げら

  れているために、交通事故が発生するそれがある公道の交差点等であ

  ること。」(カーブミラー設置基準 抜粋)

となっています。

 すなわち、カーブミラー =見通しの悪く事故が発生しやすい交差点

ということです。

 

 カーブミラーのある交差点では、映り具合等を考えて設置されていますが、万全ではありません。

 また、カーブミラーには

 ■ ミラーでは見えない死角があり、そして逆転現象が起こるのです。

従って、カーブミラーだけではなく自らの目で見る安全確認が欠かせないのです。

 



 

◆ カーブミラーは、安全確認のための補助用具です。

 

 カーブミラーは、下記のように万能ではなく、あくまでも安全確認のための補助用具であることを理解させたうえで、交差点では必ず目視で安全確認をするよう指導してください。


◆ カーブミラーは、“  ” だということを教えてください。(これが盲点です。)

 

 

▼盲点その① 逆転現象

 

 ≫ですから、左右が逆に映ります。

   これを理解また体感していないと、道路の手前と奥の位置関係を見誤ります。

  実技講習で、「なぜカーブミラーを見ないのですか?」と質問すると、

   「向こうにいるように見えているのに、手前から人が出てきたりして頭が混乱するから見ません。」

   と答える受講生もいます。


▼盲点その② 遠くに見える

 

 ≫カーブミラー越しに見える車両は実際よりも遠くに感じることがあります。

   まだ遠いと思って交差点に進入した場合、接触してしまう危険性があります。

   二輪車や自転車は、特に遠く感じますので十分注意が必要です。

 

▼盲点その③ カーブミラーには死角がある。(映らない場所がある。)

 

 交差道路の手前側には、カーブミラーに映らない、車からも見えない部分があります。その部分が死角となり歩行者や自転車などを見落としてしまいます。

 

 また、カーブミラーの設置場所や交差点の形状などにより、その死角は大きくなることがありますので、十分に注意してください。


カーブミラーの逆転現象と死角の写真

下の二枚の写真は、カーブミラーの逆転現象」と「死角」がわかる写真です。


カーブミラには、

≫車は手前にいるように見えています。

≫人の姿はありません。

 

≫車は手前にいるように見えています。  ≫人の姿はありません。
≫車は手前にいるように見えています。 ≫人の姿はありません。

実際は、

▼車は、道路の向こう側にあります。

 ≫ 逆転現象

▼人の姿があります。≫カーブミラーの死角

実際は、 車は、道路の向こう側にあります。≫逆転現象  ▼人の姿があります。≫カーブミラーの死角
実際は、 車は、道路の向こう側にあります。≫逆転現象 ▼人の姿があります。≫カーブミラーの死角

▲上の写真でわかりますように、カーブミラーには「死角」と「逆転現象」があります。

  一時停止と安全確認の意味を理解してもらうには、このような場所での「死角」「逆転現象」

 を現場で体感させるのが効果的です。

 

◆ 出会い頭事故は人身事故率が高い

セル1

 

 下の表を見てください。出会い頭事故の人身事故発生率は41%と非常に高くなっています。

 他の事故の人身事故率は9%てすから4倍も人身事故率が高いということになります。

カーブミラーがあるような見通しの悪い交差点

≫社員の方に、このような運転している人がいませんか?

 見通しの悪い交差点では出会い頭事故が数多く発生しています。

・車 対 車

・車 対 バイク

・車 対 自転車

・車 対 歩行者

 交差点事故は、右の表のとおり人身事故率が高くなります。

 事故にあった人は、まさか(車、バイク、自転車、歩行者)が飛び出してくるとは思わなかった。

皆さん口を揃えたように言われます。

 

だろう運転が染みついているのでは?

・いつも通っている道だから

・いつも車は来ないから

・いつも気を付けて運転しているから

・交差道路側に止まれの標識があるから

・自分の方が優先道路だから

3社1,000人(過去5年間)第1当事故

(物損事故 含む)


 

 

 数えるときりがありません。なんの根拠もない自信から大丈夫と思ってしまっているのです。

 知っている道、交差点だからなおさら注意をすることが必要で、

 ● カーブミラーが設置されている交差点は危険な交差点

 ● 盲点等を知った上でのカーブミラーを利用した安全確認

を現場体験を通じて指導してください。

 

 まず、自社の出入り口等でカーブミラーが設置されてあれば実施できます。

 ● カープミラがあれば管理者自身が死角等を確認してから指導してください。

 実施できるのであれば、カーブミラーを利用しての施設からの出入りの指導も実施してください。 


また、「道路幅の錯覚」等を織り交ぜて指導すれば「 二段階停止 」の意味も理解できます。

 

 


  カーブミラーを含む出会い頭事故防止の指導は、まず「原点回帰講習」から実施してください。

 「自分を知る。」→ 「自分の車両感覚はあてにならない。」→ 「反応時間は必ず存在する。」

 「運転する車を知る。」→ 「車長・車幅・車高、死角」→ 「車は急に止まらない。

 この原点を理解すれば、事故防止等の指導・講習も効果のあるものになります。

指導用ツール

原点回帰講習用「反応時間測定&停止距離計算」ツールは、「車は急に止まらない」ことを意識してもらうための指導・教養ツールです。

特徴として、反応時間測定と停止距離計算が一画面で測定と計算ができます。(30.4公開)



◆死角部分も見える透視式ミラー

 レンズの屈折でミラーで見えない死角部分も見える透視式ミラーも開発販売されています。

 ≫≫ カーブミラーは反射  ≫≫ 透視式ミラーは屈折と透視

カーブミラー

透視式ミラー

(画像クリックで製造元HPに)

透視式ミラー 視認範囲



 上記内容についての質疑や他の指導方法等の質問がありましたら「安全運転管理支援チーム」までご連絡ください。