バックセンサーとは、車両の後退時に車両後方の障害物を検知し、ブザー音やディスプレイ表示で運転者に知らせる安全装置です。
超音波を利用して距離を測定するものが一般的で、バックカメラと連携して障害物の位置を可視化するものもあります。
▼バックセンサーの機能
▌障害物の検知と警告:
車の後方にある障害物までの距離を測定し、接近するにつれてブザー音の間隔が短くなる、また
は音量が増加するといった音で警告します。
▌距離表示:
ブザー音だけでなく、車内のモニターやLED表示で障害物までの距離を示すことで、目視と併せ
てより正確な状況を把握できるようになります。
▌死角の補完:
高所用センサーのあるものは、バックカメラが映しにくい高所にある障害物(軒、庇)や死角に
ある障害物も検知して警告します。
▼バック事故の調査結果の例
▌米国の研究:米国のIIHS(高速道路安全保険協会)が2018年に発表した研究では、バックカメラ
とバックセンサーを搭載した車両の後退時事故発生率は、非搭載車両と比較して42%低かったと
報告しています。
▌自動ブレーキとの組み合わせ:同研究では、バックカメラとバックセンサーに加えて、後退時
自動ブレーキシステムが搭載されている場合、後退時事故発生率は非搭載車両と比較して78%も
低かったとされています。
▌バックカメラの効果:日本の事例でも、バックカメラ装着車は非装着車に比べて後退時事故の
件数が2割前後減少したという報告があります。
▼バックセンサー~超音波センサーGX-209より
障害物との距離と案内音&ディスプレイ表示
バックセンサー反応&案内音 右の動画の内容
▼対象物
❶パレット ❷ポール ❸壁 ❹車 ❺人
❻軒下(箱車上部にセンサーあり)
❼左側方に自転車(巻込みセンサー取付時)
❽車庫入れ時
(巻込みセンサー取付時、左バック)
❾左折時(巻込みセンサー取付時)
▼検証内容
•上部取付時の注意点~庇(ヒサシ)がある場合の注意点
⇒上部に庇(ヒサシ)や突出部がある車両は庇(ヒサシ)や突出部がセンサ一出力に干渉しないか動作確認をしてから固定を行つてください。
突出部の長さ、センサ一と庇(ヒサシ)の距離によって反射される信号に影響があります。
•側面又は下部取付時の注意点~ステップ、足掛けの影響における注意点
⇒センサ一固定面の上下左右(最低10〜50cm以内)に陣害物や突出部がないか確認します。
センサ一を固定する前に干渉可否のテス卜(任意動作確認)してから付着することを勧奨します。
距離の調整またはセンサ一の角度調整が必要になります。
(角度調整は、埋込タイプの場合はセンサ一取付に向く方向を変えたり、貼付タイプの場合はセンサ-と両面テ-プの間に追加で両面テ-プを付着するなどの方法を使ってください。)
感知不可なもの



誤動作事例
1.次の場合には動作しなかったり誤動作が発生する可能性がありますので注意してください。
(1)感知の不可能なものが後方にある場合
•針金、ロ-プ、ワイヤ一、鉄条網のような細い物体
•綿、スポンジ、雪のように超音波をよく吸収する物体
(2)誤動作の恐れがある場合
•砂利道、草むら、砂の山、坂道、屈曲、凸凹がひどし她面を通る場合
•超音波を発生する物体が近づいた場合
•大雨や水しぶきの場合
•センサー表面に雪や水滴、土などの異物が付いている場合
•冬季にセンサ一表面の水滴が凍った場合
•出力(ノイズ)が大きい通信機や電子機器が車両にある場合
•高圧線なと高電流の物体と近接した場合
2.本製品は速度5Km/h以下での走行時に安定した動作ができます。
3.本製品は超音波機器です。
特性上周辺の環境によって音声案内及び距離の差がある場合があります。




▼バックセンサーの指導ポイント
バック事故を起こさないためには、ドライバーが右の4つのポイントを意識した行動とポイント・ポイントでバックモニター&センサーを活用した安全確認が必要不可欠です。
また、バックモニターやセンサーは補助装置ということを指導してください。
~確実な安全確認は、
停止しての安全確認(モニター確認等)が一番~
※ 某運送会社で、バックセンサーの取り付けるか否か判断するため、ドライバー20人に
対して、バックセンサー取り付けて調査を行った。
❶ 一日当たりバック回数▶ 20回前後バック行動をしている。
▶ 10回以内:5件 20回以内:9件 30回以内:5件 それ以上:1件
❷ 後退時のヒヤリハット回数 平均 0.15回(15%)
▶ あまりない:17件 たまにある:3件 良くある:0件
❸ 感知しなかった対象物
▶ 軒・庇:5件 人物:5件 なし:7件 その他:3件
~同社は、全車にバックモニターを装着 ②バックセンサーは、下部に設置、上部設置していない。
❹ バックセンサーの反応の感じ方(ドライバーからみて)
▶ちょうど良い:16件 やや遅い:2件 遅すぎる:2件
❺ 装着すれば、バック事故を無くすことが出来るか?
▶ ・必ず無くすことが出来る:4件
・周りに危険を知らせる ・音で察知しやすい ・細心の注意をしていればよい ・意識が高まるから
・ある程度無くすことが出来る:14件
・バックカメラ・目視も必要 ・慌てなければ大丈夫 ・別になし ・音が鳴るから
・周囲と後方確認が必要 ・目視確認が一番だから ・急な飛び出しは無理 ・目視確認が一番だから
・目視が必要だから ・音で反応出来るが全てではない ・最後は目視だから
・1m以上で感知してほしい ・感知しない物があるから・未回答
・あまり無くすことは出来ない:2件
・目視確認が一番だから ・対象物との距離が近すぎる
❺ 良い点
・安心感がある・安心して後退出来るようになった ・今まで以上に注視するようになった
・落ち着いてバック出来ている音で気付く事ができる ・音によりさらに確認するようになった
・音によりモニターを見るようになった ・音や距離が出るので分かりやすい ・距離が出るので良い
・ギリギリまでバックしなくなった ・さらにゆっくりとバックするようになった
・死角を意識するようになった ・目視確認をするようになった ・より注意するようになった
・特になし(6件)
❻ 悪い点
・2m位で感知してほしい ・音とモニターを見過ぎてミラー確認が減る ・音量調節が欲しい
・木の枝にも反応する ・警告音が聞こえない ・人物や自転車には感知しない
・頼りすぎることに注意が必要 ・頼りすぎることに注意が必要 ・バックソナーの距離が見づらい
・ホーム接岸時、うるさい ・音がうるさい ・特になし(9件)
支援チームが考えるバックセンサー装着時の指導方法
バックカメラやバックセンサーは、2024年11月以降に発売される新車には搭載・装着が義務化されています。
バックカメラやバックセンサーは、無いよりあった方が後方の視界を確認でき、後方の物体の接近を知らせてくれるので、多発するバック事故防止に効果があると思慮されます。
しかし、バックセンサーでいうならば、取り付け及び使用時の注意事項や誤作動事例を参考に検証指導することをお勧めします。~ 過信は、事故の基 ~
▌座学での指導
□ 車は、急に止まらない
取扱説明書にもあるように、本製品は速度5Km/h以
下での走行時に安定した動作ができます。
とあることから、ドライバーが5km/hの停止距離がどれだけあるか? 実技検証前に実施してください。
バック事故を防ぐ4つのポイントは、原点回帰講習の実践指導項目で、左側のバック駐車行動項目が実践項目で、その理由・根拠が実技指導項目になります。
その指導項目の応用が、バックセンサーの指導項目につながります。
▶指導用画像
右の画像は、結果記入用と測定QRコードの画像です。
画像をコピーして使用してください。
【反応時間&停止距離測定用ボタン】をクリックすればPCでも使用できます。
▌実技検証での指導(急制動体験の応用)
急制動体験動画は、前進時とバック時の2通り実施しています。
バック時を参考にしていただき、バックセンサー音が鳴れば急ブレーキを掛けることをドライバーに伝えておいてください。
助手席の同乗者は、音が聞こえれば補助者に合図を出してメジャを停めてください。
上記座学と実技検証を行うことで、車は急に止まらないことが理解出来ると思います。
人には、反応時間があり、それが空走距離になって表れ、そこに制動距離がプラスされます。
【車は急に止まらない】ことを理解させることは追突防止にも、つながっています。
▌実技講習の検証方法
自車のバック事故の実態を調査して実施すると効果的です。
原点回帰講習、バック事故講習等に関するお問合せは、
大阪香里自動車教習所 安全運転管理支援チーム
電話 072-831-0668 大阪府寝屋川市木屋町13-5
まで、ご連絡ください。
